隣の芝は青い?転職理由のあれこれ。
転職サービスDODAの調査によれば、2015年10月~2016年3月における転職希望者の転職理由ランキングは以下の通りだそうです。
1位 ほかにやりたい仕事がある
2位 会社の将来性が不安
3位 給与に不満がある
4位 残業が多い/休日が少ない
5位 専門知識・技術力を習得したい
6位 幅広い経験・知識を積みたい
7位 雇用形態を変えたい
8位 U・Iターンしたい
9位 市場価値を上げたい
10位 業界の先行きが不安
11位 土日祝日に休みたい
12位 会社の評価方法に不満がある
13位 倒産/リストラ/契約期間の満了
14位 不規則な勤務が不満
15位 昇進が望めない
16位 転勤したくない
17位 家庭環境の変化により転職する必要がある
18位 人間関係が上手くいかない
19位 顧客のためになる仕事がしたい
20位 ノルマが厳しい
意外(?!)にもトップ10は前向きな理由が多いですね。もっとも20位まで広げると面接時にもそのまま伝えられそうなポジティブな内容から正直なネガティブな理由まで多岐にわたっており、転職希望者にとっておよそ正直なところなのでしょう。必ずしも不満の解消だけではなく現職では満たせない思いや夢を実現させるために転職を行う方が多いのも心情的には納得できます。
それではこの転職時の思いを満たす企業が見つかり幸いにも無事内定し転職したとしましょう。この人たちは皆、転職前よりも必ずハッピーになるのでしょうか?親しい転職エージェントあるいは知人・友人の話、そして自らの経験を元に推計すれば、転職納得率は60%程度になるでしょうか。半数弱の転職者は、転職前に強く持っていた思いを実現できる企業に転職したにも関わらず、半年もしないうちにモチベーションがダウンし転職を後悔しているようになっているのです。(※前職を退職したこと自体に後悔しなくとも、転職先の選択に失敗と思う人も多いのです。)
それはなぜか?
それは、在籍時には見えていなかったその会社の良さに外に出て初めて気づいたからです。
隣の芝は青く見えてしまうもの。今いる環境がどれだけ恵まれていたとしても、その中にいる人にとってその環境は当たり前に感じてしまうわけですね。そして残念なことに、恵まれている部分は所与のものと捉え、足りない部分を不満に感じていく。
コンサルティングファームのようなプロジェクト単位の仕事でない限り、ほとんどの仕事は同じ業務の繰り返しです。よほどのことがない限りは飽きがくるでしょうから、
1位 ほかにやりたい仕事がある
5位 専門知識・技術力を習得したい
6位 幅広い経験・知識を積みたい
こういった思いが湧いてくるのでしょう。
でももし今いる企業が「職場の人間関係がよい」「給料水準が高い」あるいは「ワークライフバランス(職場のルールが緩い)が優れている」場合には、一歩立ち止まって考える必要があるのです。冷静に、想像力を働かせて判断すべきです。「現在享受できている既得権を全て捨ててまで転職したいものなのか」
今、転職を考える皆さんの不満はなんですか?